インドネシア人の名前についてのお話

インドネシア人には苗字がない?

インドネシア人と交流のある方であればご存じの方もいらっしゃると思いますが、彼らの中には『苗字』いわゆるファミリーネームを持たない人がいます。
有名な人でいうと、インドネシア初代大統領スカルノさん(彼の第三夫人はタレントのデヴィ夫人)がそうです。

しかし、インドネシア人全員が苗字を持たないわけではありません。
やはり他民族国家のため色々な文化背景を持つ人がおり、例えばジャワ島出身者では苗字を持たない人が多く、スマトラ島やバリ島出身の方は必ず苗字を持っています。

呼び方や飛行機予約の際の注意点

さて、ここで気になるのが彼らの呼び方です。
日本人であれば初対面の人に対して「苗字+さん」と呼ぶのが一般的ですが、インドネシアでは苗字がある人でもそれで呼ぶことはほとんどないそうです。

例えばスマトラ島出身のJONATHAN ANDREA TAMPUBOLONさんの場合、最初の名前JONATHANが呼び名になることが多いですが、真ん中のANDREAが呼び名ということもありますので、本人に確認が必要です。
(TAMBUBOLONは苗字になります)

飛行機のチケット予約などで名前と苗字を別々に記入する必要がある場合は、上記のJONATHAN ANDREA TAMPUBOLONさんであれば
名前:JONATHAN  苗字:ANDREATAMPUBOLON
となりますし、
ジャワ島出身で苗字がないANDRI CHRISTIAN SETIAWANさんの場合も
名前:ANDRI   苗字:CHRISTIANSETIAWAN
となります。

ここで問題となってくるのが「スカルノさん」のように名前1語しかない方の場合。
または、名前が4語、5語あって苗字の欄に全部入力しきれない場合です。
日系航空会社2社に確認したところ、現在のシステム上このような場合は残念ながらWEBでの予約はできず、電話かカウンターでの予約となるそうです。

通称について

インドネシア人は本名の他に友人同士で呼び合う際に使う通称を持っていることが多いようです。
社員証などに記載する名前を、本名ではなく通称を使っているケースもあるかもしれません。
そのような通称は、役所に届け出ることで住民票に記載され、公的書類への署名や契約の際にも使用することができます。
毎回長い本名を書くのが大変そうだという場合には、こんな方法もあるよと教えてあげていただきたいと思います。