新着情報

インドネシア人と外国語2025.05.07

インドネシア人と外国語

インドネシアは多民族国家であり、その多様な言語環境の中で、人々は日常的に複数の言語を使いこなしています。公用語であるインドネシア語をはじめ、各地域には独自の民族言語が存在し、さらに近年では英語や日本語といった外国語の学習も盛んに行われています。

本記事では、インドネシア人の外国語習得の背景と、日本語や英語の教育状況、そしてそれらのスキルの活用方法について詳しく解説します。

インドネシア人にとっての外国語

インドネシア人にとっての外国語

インドネシアでは、多くの人がバイリンガルであると言えます。インドネシアには約300の民族が存在し、それぞれに独自の言語があります。
例えば、ジャワ語やスンダ語といった民族言語を母語とする人にとって、インドネシア語は「第二の言語」として位置づけられます。この背景には、インドネシア語が建国時に国語として制定された比較的新しい言語であることが影響していると考えられます。

近年では英語教育が進み、地域によっては小学校から英語の授業が行われています。
特に大学を卒業したインドネシア人の多くは、日常会話レベルの英語を問題なく話せるようになっています。

さらに、インターネットの普及により、若者が外国語のコンテンツに日常的に触れる機会が増え、それに伴いアラビア語、中国語、日本語、韓国語を学ぶ人も増加しています。
このような環境の中で、多言語に親しむ文化が広がりを見せています。特に、日本語はアニメや漫画をきっかけに関心を持つ人が多く、楽しみながら学習する傾向があります。その結果、独学で日本語を習得し、流暢に話せるようになるケースも珍しくありません。

また、インドネシア人は明るくフレンドリーな性格で、新しい文化や言語に対してもオープンです。こうした柔軟な性格が、新しい言語の習得においても力を発揮し、自然に外国語を学びやすくしていると言えるでしょう。

日本語教育

日本語教育

日本語学習の広がり

インドネシアは、中国に次いで世界で2番目に日本語を学ぶ人が多い国です。
2021年の時点で約71万人が日本語を学んでおり、多くの学生が中等教育で第二外国語として日本語を選択しています。公立・私立の中等教育機関だけでなく、大学、専門学校、民間の語学学校でも日本語教育が行われています。

また、学校以外でも日本語を学ぶ人が増えてきています。その背景には、短期間で日本語を学び、日本の技能実習制度を利用して働きに行く流れが定着していることにあります。技能実習制度に加え、2019年4月に創設された特定技能制度の影響で、日本で働くために日本語を学ぶ人がさらに増えました。特定技能制度の拡大に伴い、送り出し機関が増えたことや、地方にも支部を構える機関が増えたことが、日本語学習者の増加を後押ししています。

参考:国際交流基金|2021年度 海外日本語教育機関調査(東南アジア)

日本語能力試験の受験状況

2024年第1回(7月)の試験では、インドネシア国内で17,380人が受験しており、10年前の2014年(4,944人)と比べて約3.5倍に増加しています。
特に、地方都市でも受験会場が増設され、日本語学習の機会が広がっていることが背景にあります。

日本語能力試験の受験者数が増加している要因の一つに、日本企業の進出による日本語需要の高まりが挙げられます。近年、インドネシア国内には自動車産業、製造業、IT関連企業など多くの日系企業が進出しており、日本語スキルを持つ人材の雇用が拡大しています。

また、JLPTのN2やN1を取得することで、より高収入の職に就ける という認識が広がっており、特に学生や社会人の間で資格取得を目指す動きが加速しています。これにより、今後も受験者数の増加が続くことが予想されます。

英語教育

インドネシアでの英語教育

英語も日本語と並んで人気のある外国語の一つです。特にビジネスや観光業において英語スキルの需要が高まり、学習者の数は増加しています。

英語教育は公立・私立の学校で広く行われていますが、都市部と地方では学習環境に大きな格差があります。都市部では、私立校やインターナショナルスクールで低学年から英語を学ぶ機会が豊富です。一方、地方では教師や教材の不足が課題となっています。

中等教育では英語が必修科目ですが、文法や読解が中心で、スピーキングやリスニングの実践が不足しがちです。そのため、学校外での学習やオンライン教育の活用が重要になっています。

さらに、英語はビジネスシーンでも必要不可欠なスキルとなっており、特に外資系企業への就職を目指す学生にとっては欠かせない言語です。IT、エンジニアリング、観光業、医療などの分野では英語が必須とされることが多く、企業によっては英語試験(TOEFLやIELTS)のスコアを求めることもあります。

英語教育の課題と新たな動き

課題

  • 都市部と地方の教育格差
  • 文法中心の授業で、実践的な会話能力の向上が難しい
  • 資格試験に偏りがちで、実際のコミュニケーション能力の向上

新たな動き

  • ouTubeやDuolingoなどの無料リソースを活用した自主学習の普及
  • 企業研修や政府の「英語教育強化プログラム」の推進
  • EFやWall Street Englishなどのオンライン英会話スクールの人気上昇
  • 英語を使用するインターンシップや交換留学プログラムの増加
  • AIを活用した学習ツールの登場(ChatGPTやGoogle Translateを活用した英語学習)

これにより、英語教育の質が向上し、より多くの人が実用的な英語スキルを身につける機会が増えています。

日本語スキルの活かし方

インドネシア人と日本語

インドネシアでは、より良い職や海外での仕事を目指す人も多く、そのためには外国語の習得が不可欠です。特に日本語スキルが高いと、インドネシア国内でも大きなキャリアチャンスが広がります。

インドネシア国内でのキャリア

日本語スキルがあると、以下のような職業に就くチャンスが増えます。

  • 日本企業の現地法人や関連企業での就職
  • 通訳・翻訳の仕事
  • 観光ガイドやホテルスタッフ
  • 日本語教師としてのキャリア

特に観光業やサービス業では、日本語が話せるスタッフの需要が高く、収入アップの可能性も広がります。
また、日本語教師の資格を取得すれば、日本語を教える専門職として働くこともできます。

日本での就職

技能実習制度や特定技能制度を利用して、日本での就業を目指すインドネシア人も増えています。確かに、日本よりも給与水準が高い国は存在しますが、日本の美しい自然や、温かく正直な日本人の性格など、日本文化に惹かれるインドネシア人も少なくありません。こうした文化的な魅力も、日本での生活や仕事を希望する理由の一つになっています。

日本語スキルを高めることで、国内外でさまざまなキャリアや収入のチャンスが得られると期待されています。

まとめ

まとめ

このように、インドネシア人は外国語に対する適応力が高く、日本語をはじめとするさまざまな外国語を学びながら、活躍の場を広げています。日本での就労経験や日本語能力は、帰国後のキャリア形成にも有利に働くため、多くのインドネシア人が日本での就労を希望しています。

また、日本語を学ぶ背景には、日本のアニメや漫画文化、技能実習制度や特定技能制度の存在、日本企業の進出といった要素が関係しています。今後も日本語学習者の増加が見込まれ、日本とインドネシアの関係はより深まっていくことでしょう。


現在、弊社で支援している外国人の約7割はインドネシア人です。彼らは日本語スキルを磨きながら、さまざまな企業で重要な役割を担い、活躍しています。

「外国人労働者の雇用に興味はあるが、不安がある…」とお考えの企業様も、どうぞご安心ください。

株式会社World.Human.Supportは、入国から帰国まで一貫したサポートを提供し、貴社と貴社の大切な外国人材を全面的に支援いたします。

人材不足にお悩みの企業様、まずはお気軽にご相談ください。



CONTACT

外国人材募集・採用の事なら
ワールドヒューマンサポートにお任せください。

048-290-8544

ご相談・お問い合わせ

048-290-8544

アイコン