【在留資格】とは?在留カードについても解説。

在留資格

在留資格とは、外国人が日本に在留している間、一定の活動を行ったり、身分や地位を有する者としての活動を行うことが認められたことを示す、入管法に基づいた法的な資格のことです。

この法的な「在留資格」に基づき定められた活動で、外国人は許可された在留期限まで日本に滞在することができます。

在留資格認定

日本に入国する予定の外国人が、日本で行う活動内容について、様々な条件が問題ないかを証明するために入国前に行う申請のことです。

在留資格期間更新

在留資格によって日本に在留している外国人は、原則、付与された在留期間に限って日本に在留することが可能になっています。引き続き、現在の在留資格の内容を変更することなく、期間の延長を希望する場合に、更新許可申請をすることを在留期間更新といいます。

※在留期間の更新手続きを怠った場合、オーバーステイ=不法滞在者となり罪に問われる可能性があるので、必ず更新期間内に手続きをしましょう。

入管法70条「不法残留罪」:3年以下の懲役又は禁錮又は300万円以下の罰金が科せられることがあり、強制送還の対象となります。
また、強制送還された場合、少なくとも5年間は入国禁止で日本に戻ることができなくなります。

在留資格変更

在留資格変更とは、現在の在留資格の活動内容を変更して他の在留資格に属する活動を行う場合、在留資格の変更許可申請を行い、資格変更するための許可を受けることです。

資格変更の手続きをすることによって、日本から一旦出国することなく別の在留資格が得られるよう申請することができます。

在留資格一覧

就労資格①

在留資格活動例在留期間
外交外国政府の大使、公使、総領事など(及びその家族)外交活動の期間
公用外国政府の大使館や領事館の職員など(及びその家族)5年、3年、1年、3か月、30日または15日
教授大学教授など5年、3年、1年または3か月
芸術画家、作曲家、作家など5年、3年、1年または3か月
宗教外国の宗教団体から派遣される宣教師など5年、3年、1年または3か月
報道外国の報道機関の貴社、カメラマンなど5年、3年、1年または3か月

就労資格②

在留資格活動例在留期間
高度専門職ポイント制による高度人材1号:5年 / 2号:無制限
経営・管理企業等の経営者や管理者など5年、3年、1年、6か月、4か月、または3か月、30日または15日
法律・会計業務弁護士、公認会計士など5年、3年、1年または3か月
医療医師、歯科医師、看護師など5年、3年、1年または3か月
研究政府関係機関や私企業の研究者など5年、3年、1年または3か月
教育中学校、高等学校等の語学教師など5年、3年、1年または3か月
技術・人文知識・国際業務機械工学等の技術者、通訳、デザイナーなど5年、3年、1年または3か月
企業内転勤外国の事業所からの転勤者5年、3年、1年または3か月
介護介護福祉士5年、3年、1年または3か月
興行プロスポーツ選手、俳優、歌手、ダンサーなど3年、1年、6か月、3か月または30日
技能外国料理の調理師、スポーツ指導者、航空機の操縦者、貴金属等の加工職人など5年、3年、1年または3か月
特定技能
1号・2号
1号:特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を要する技能を要する業務に従事する外国人
2号:特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人(及びその家族)
1号:1年、6か月または4か月ごとの更新(上限5年まで)
2号:3年、1年、または6か月ごとの更新(上限なし)
技能実習
1号~3号
技能実習生1号:1年または6か月
2号・3号:1年ごとの更新(上限2年まで)

非就労資格①

在留資格活動例在留期間
文化活動日本文化の研究者など3年、1年、6か月または3か月
短期滞在観光客,会議参加者など
90日、30日、または15日以内

非就労資格②

在留資格活動例在留期間
留学大学、短大、高等専門学校、高等学校、中学校、小学校などの学生・生徒4年3か月を超えない範囲
研修研修生1年、6か月または3か月
家族滞在在留外国人が扶養する配偶者、子供5年を超えない範囲

特定活動資格

在留資格活動例在留期間
特定活動外交官の家事使用人、ワーキング・ホリデー、インターンシップなど5年、3年、1年、6か月または3か月(5年を超えない範囲)

居住資格

在留資格活動例在留期間
永住者法務大臣から永住許可を受けた人(入管特例法の「特別永住者」を除く)無期限
日本人の配偶者等日本人の配偶者、子供、特別養子5年、3年、1年または6か月
永住者の配偶者等永住者、特別永住者の配偶者及び日本で出生し、引き続き在留している子供5年、3年、1年または6か月
定住者第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人など5年、3年、1年または6か月(5年を超えない範囲)

在留カード

在留カードとは?

在留カード見本

在留カードとは、日本に中長期間在留する者に対して、上陸許可、在留資格の変更許可や在留期間の更新許可など、在留資格に係る許可に伴い交付されるものです。

在留カードには、氏名、生年月日、性別、国籍・地域、住居地、在留資格、在留期間満了日、就労の可否などが記載されており、日本に滞在する外国人にとって、とても大切な身分証明書になります。

また、偽造防止のためにICチップが搭載されており、16歳以上の方は顔写真が表示されます。

偽造在留カードの確認方法

偽造在留カードは年々増加傾向にあり、在留カードがある=「安心である」とは言えなくなっているのが現状です。
最近でも在留カードやマイナンバーカードを偽造した疑いで逮捕者が出ています。

企業が外国人を雇用する場合は、所持している在留カードが偽造・改ざんされたものでないか、特に注意が必要になります。

法務省などでも様々な偽造在留カード防止対策を行っていますので、トラブル回避のためにも、その確認方法を知っておくことが大切です。

①目視での確認

  1. 絵柄がグリーン色に変化
    カードを上下に傾けると「MOJ」の文字の周囲の絵柄がピンクからグリーンに変化する。

    偽造カード(目視①)

  2. 左端がピンク色に変化
    カードを上下に傾けるとの左端がグリーンからピンクに変化する。

    偽造カード(目視②)

  3. ホログラムが3D的動き
    カードを左右に傾けると、「MOJ」のホログラムが3D的に左右に動く。

    偽造カード(目視③)

  4. 文字の白黒が反転
    見る角度を90°変えると、銀色のホログラムの文字が白黒反転する。

    偽造カード(目視④)

  5. カードの透かし文字
    暗所でカードの表面側から強い光を当てると、「MOJMOJ….」の透かし文字が見える。

    偽造カード(目視⑤)

画像引用:法務省|「在留カード」及び「特別永住者証明書」の見方

②『在留カード等番号失効情報照会』の確認

法務省サイトにある『在留カード等番号失効情報照会』で在留カード番号と有効期間年月日を入力すると、在留カードが有効であるかどうかを確認することが出来ます。

ただし、実際の番号を利用した悪質な偽造在留カードも存在するため、この方法だけで在留カードの有効性を証明するものではありません。他の方法も含めて確認をすることが必要となります。

▶▶在留カード等番号失効情報照会|出入国在留管理庁◀◀

③在留カード等読取アプリケーションで確認

在留カード等(特別永住者証明書など)が真正なものであるかを確認することができるアプリで、ICチップ内に記録された情報をもとに、在留カードに記載されている内容をそのまま画面に表示することが出来ます。

▶▶在留カード等読取アプリケーション サポートページ | 出入国在留管理庁◀◀

まとめ

今回は在留資格や在留カードについて解説してきました。

外国人を雇用する企業の場合、偽造在留カードや在留期間に細心の注意を払う必要があります。

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