インドネシアの食文化
インドネシア人の主食
インドネシアのほとんどは、日本と同じように一日三食。お米を主食にし、副食と一緒に食べます。
副食には、一般的に鶏肉や魚を使った料理が多く、全般的にスパイスが使用され味が濃く、油っぽい料理が多いそうです。
お米の種類
世界で食べられているお米は、主に以下の3種類に分けられています。
※インドネシアでは、ジャバニカ米やインディカ米がよく食べられています。
種類 | 生産地 | 特徴 |
---|---|---|
ジャポニカ米 | 日本、朝鮮半島 中国、台湾、ベトナム オーストラリア南東部 アメリカ西海岸 エジプトなど | 米粒は円形で中粒、短粒の形状。 水分を多く含んでいるので、炊くとふんわり柔らかく、艶が出る。 大きな特徴は、独特の弾力と粘り気よく噛むことで甘みが増す。 ※日本で一般的にお米と言われているものは「ジャポニカ米」。 |
インディカ米 | インド~ベンガル地方 バングラデシュ、タイ、 インドネシア アメリカ合衆国など | 米粒が細長い形状。粘り気が少なく、独特の匂いがする。 パサパサ(サラサラ)した食感。 ※「タイ米」と呼ばれるものがこれにあたる。 |
ジャバニカ米 | インドネシア(ジャワ島) アジアの熱帯地域 中南米 イタリア、スペインなど | 幅が広くて、大粒。見た目はジャポニカ米に似ている。 食感はインディカ米に似ていて粘り気がなく、 パサパサ(サラサラ)している。 ※インドネシア(特にジャワ島)では、最も一般的なお米。 |
私たち日本人にとってお米はなくてはならない存在であり、古くから強くお米の食文化が根付いていますよね。ですから、「お米と言えば日本!」というイメージを持つ人も多いと思います。
しかし、世界のお米の消費量ランキングでは、日本は第9位、インドネシアは第4位という結果が出ています。
インドネシア人は「お米を食べなければ、食事をしたうちに入らない!」というほど、お米をたくさん食べるそうです。
思っていた以上に日本のランキングが低くて、ちょっとびっくりしました。
日本が9位!?インドネシア人は、本当にお米をよく食べるんだね
ちなみに、お米の生産量・消費量ともに、第1位は中国だよ!
宗教と食事マナー
インドネシアの人口は約2億7000万人ですが、その90%近くがイスラム教徒とされています。
イスラム教では生活全般において戒律があり、食事に関しても細かく決められています。
マナー
最近ではフォークとスプーンを用いて食事することがほとんどですが、インドネシアには手食の文化があり、「聖浄なる手」である右手で食べるのがマナーとなっています。
左手は宗教的な考えから「不浄の手」とされているため、左利きであっても左手は使用しません。(補助的な役割として使用することはあります。)
また、日本ではお茶碗を持って食べるのが食事のマナーとされていますが、インドネシアは逆で、食器を持ち上げるのは行儀が悪いとされます。
禁じられているもの
イスラム法で定められている食べてよいものを「ハラルフード」、禁じられているものを「ハラムフード」と呼びます。
どこまで順守をするかは個人の信仰の度合いによって差がありますが、イスラム教で全面的に禁止されているのが「豚肉」と「アルコール」です。
豚 | 豚肉、豚由来の食品、また成分であるラードやゼラチン、ショートニングなど。 |
アルコール | 酩酊作用や中毒性があるもの、酒、酒由来の食品・原材料(みりん、調理酒もダメ)、添加物(香料など) |
豚が禁止されている理由…諸説ありますが、ユダヤ教の経典でもある旧約聖書(コーラン)の影響によるもの。また、「豚=不浄の動物」と教えられていることから、豚に嫌悪感を抱く人が多いことも理由の一つと考えられています。
アルコールが禁止されている理由…もともとは認められていたのですが、お酒に酔って自制心がきかなくなり事件を起こしたり、社会秩序を乱したりする人がいたために禁止になったようです。(自制心や理性を失った飲み方をすることは、宗教に関わらずNGな行為ですね。。)
インドネシア料理
インドネシアの人たちはどんな食事をしているのか、インドネシアで食べられている料理の一部をご紹介します。
ナシゴレン
ナシゴレンはインドネシア発祥の料理です。
ナシゴレンの「nasi」は「飯」、「goreng」は「揚げる」の意味で、チャーハンとよく似ています。お米はタイ米が使用されることが多く、シーフードや野菜と一緒に炒めて、目玉焼、トマトやきゅうりなどの野菜をトッピングするのが定番です。
ミーゴレン
ミーゴレンは、東南アジア発祥の料理です。
ミーゴレンの「mie」は「麺」、「goreng」は「揚げる」の意味で、日本でいう「焼きそば」によく似ています。
野菜、鶏肉、エビなどの具材と麺を炒めて、甘口醤油であるケチャップマニスと辛いサンバル、トラシなどのインドネシアの調味料で味付けをします。
ナシゴレンと同様、目玉焼きやゆで卵、キュウリなどの野菜をトッピングするのが定番です。
アヤム・バカール
アヤム・バカールは、インドネシア マレー料理です。
アヤム・バカールとはインドネシア語とマレー語で「ロースト(グリル)チキン」という意味で、包括的なバーベキュー料理です。
ジャワ島では、鶏肉は甘口醤油であるケチャップマニスとココナッツオイルでマリネしますが、地域によって使用する調味料(スパイス)は異なります。
パダンライス
パダンライスは、スマトラ島西岸のパダン市にちなんで名付けられた、スマトラの最も有名な特産料理料理です。
肉、魚、野菜、スパイシーな*サンバルを白米と一緒にプレートに盛り合わせて食べます。
※サンバル:インドネシア料理やマレー料理に用いられる辛味調味料。サンバルソースともいいます。
クエ・ルピス
クエ・ルピスは、もち米で作った甘い菓子で、ジャワ島の伝統食です。
見た目は日本の三角形をした「ちまき」にそっくりですが、笹の葉の代わりにバナナの葉で包まれています。
また、日本では「きな粉」を掛けて食べますが、クエ・ルピスはココナツのフレークと黒砂糖のシロップを掛けて食べます。
インドネシアでは、朝食やデザートに熱いお茶を添えて食べたりするのが定番のようです。
まとめ
国によって、全く異なる食文化。
日本人が海外に行くと、「食のホームシックにかかる」なんて聞いたことがありますが、それほど食文化というものは国民の基礎となっているものだと感じます。
インドネシアと日本、お米好きという共通点はありますが、それぞれ独特の食文化を持っています。
インドネシア料理は多様な地域の影響を受け、スパイスの効いた味わいが特徴。対して日本料理は、旬の食材を生かした繊細な味付けが魅力。
食は人々の生活と密接に関わるため、インドネシアと日本の文化的特色がはっきりと見て取れる分野です。
国を訪れる観光客にとって、このような食文化の違いは魅力の一つであり、それぞれの国の文化を深く理解するための窓口にもなります。
お互いの個性を大切にしながら、グローバル化のなかで新たな交流や影響を受けつつ進化を続けている文化の違いを越えた食の楽しさは、相互理解を深める架け橋となるのではないでしょうか。
ちなみに、食文化に共通点があることが関係しているかどうかは定かではありませんが…
令和5年6月末時点での特定技能1号で日本に滞在している外国人数は、インドネシアがベトナムに次いで第2位でした。
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おまけ
先日、インドネシアに一時帰国していた支援している外国人の方から、お土産にお菓子と珈琲をいただきました。
やっぱり外国のお菓子はカラフルで可愛いですね。(〇ッキーらしきパッケージのものは、コラボなのかしら?笑)
たくさんあるので色々試食してみて、機会があればご紹介しますね(^^♪